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No.21(2010/2/23)
中国の最低賃金引き上げ

 中国は金融危機の影響から、賃金引上げは見送られてきた。しかし、政府の景気刺激策が功を奏し、2009年の国内総生産(GDP)の成長率は年8.7%となり、特に10~12月は10.7%と高い伸びを記録している。国内の急激な景気回復とともに、不動産価格も上昇したことから 2年振りに賃金上昇の機運が高まっていた。
 上海市の韓正市長は1月31日の記者会見で、「2009年に賃金を引き上げなかったことを考慮し、2010年は現在の水準より約15%引き上げる」と述べており、現在の月960元(約1万3千円)は4月1日以降、1100元前後になる見通しとなった。
 また、日系企業が多数進出する江蘇省も2月1日から約13%の引き上げを行っており、蘇州や無錫など中心的な工業地区の最低賃金を850元から960元に調整する。
 「世界の工場」として多くの外資系企業が集まる広東省では、製品の受注の急増で深刻な人手不足となっており、東莞市委員会書記も「賃金の引き上げは妥当である」と言明している。その他、北京市や重慶市も年内の引き上げを決めている。

発行:財団法人 国際労働財団  http://www.jilaf.or.jp/
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