中国の基本情報

面積 959.7万平方キロ(日本の25.4倍)(CIA調査)
人口 1,373,541,278人 (July 2016 est.)(CIA調査)
首都 北京(2,171万人、2017世界年鑑)
主要都市 重慶3,017万人、上海2,415万人、天津1,547万人(2017世界年鑑)
主要言語 中国語が中心。諸民族語も多数
民族 漢族(9割以上)と55の少数民族等
宗教 国民の9割は無宗教、ほか仏教、キリスト教等
GDP 約10兆9,828億米ドル(2015年,IMF)
一人当りGDP 約7,990米ドル(2015年,IMF)
労働力人口 8億761万人(2015年ILO)
産業別分布(%) 第一次産業(名目GDPの9.0%),第二次産業(同40.5%),第三次産業(同50.5%)(2015,国家統計局)
IL0中核8条約要 批准0 未批准8
通貨 1ドル=約6.5元(2015年末,中国国家外国為替管理局)
政治体制 社会主義国家
国家元首 習近平国家主席
議会 全国人民代表大会
行政府 国務院:李克強首相、18省
主な産業 繊維、食品、化学原料、機械
対日貿易 輸出12兆3614億円 輸入17兆189億円(2016年財務省「貿易統計」)
日本の投資 1兆4659億円(財務省「国際収支統計」(平成28年))
日系企業数 33,390社 外務省「海外在留邦人数調査統計(平成28年要約版)」
在留邦人数 131,161人(外務省「海外在留邦人数調査統計」(平成28年要約版)
気候 亜熱帯から寒帯まで多様
日本との時差 -1時間
社会労働情勢概要 ・中国景気は、1990年代の10%超の成長から、緩やかに減速している。2015年以降、株価の乱高下や人民元安の進行など急激な変動が発生し、各種経済指標の鈍化等と相まって、中国経済の先行きに懸念を有する見方が強まった。貿易総額は世界第2位、沿岸地域と内陸部との所得格差が大きく、一人当たりGDPは7千ドル台と中進国レベルにとどまる。
・政府がすすめている「ニューノーマル(新常態)」とは、ある程度の成長鈍化を容認しながら、構造改革を通じて持続可能な安定成長を目指すもので、第2次産業中心の経済から、サービスや消費が主役となる第3次産業中心の経済へ質的転換を図るプロセスである。
・都市部や産業地帯の環境汚染が深刻化しており対策が問われている。
・失業率(都市部)は4%台前半。
・労使紛争は個別では年間50万件以上。
主な中央労働団体 中華全国総工会(ACFTU:All China Federation of Trade Unions)
労働行政 中華人民共和国人力資源・社会保障部
中央使用者団体 中国企業連合会・中国企業家協会(CEC/CEDA:China Enteprise Confedration & China Enterprise Directors Association )
最終更新日 2017年 6月 5日
主要統計
(GDP)
201020112012201320142015
GDP成長率 10.49.37.77.77.46.9
一人当りGDP(ドル) 4,4235,4176,0706,5697,5898,154
物価上昇率 (%) 3.35.42.62.62.01.4
失業率 (%) 4.14.14.14.14.14.1

1.国家としての成立過程(第二次大戦以降、現在まで)

事項
1946年 国共全面内戦
1949年 中華人民共和国成立、「台湾」(中華民国)は台湾・台北に遷都
1950年 「中ソ友好同盟援助条約」調印(1980年解消)、朝鮮戦争参戦
1954年 全国人民代表大会・憲法採択
1959年 チベット反乱、ダライラマ亡命
1966年 文化大革命はじまる(〜76)
1972年 ニクソン米大統領訪中
田中日本首相訪中。日中国交正常化
1976年 毛沢東死去。「四人組」逮捕、文化大革命終了
1978年 「日中平和友好条約」調印
登小平体制確立、「改革・解放」路線へ転換
1979年 米中国交正常化、中越国境紛争
1982年 新憲法制定、胡耀邦・共産党中央総書記
1989年 天安門事件、江沢民・共産党中央総書記
1992年 登小平南巡講和、日本から天皇陛下訪中
1997年 英国が香港返還
1999年 ポルトガルがマカオ返還
2001年 WTO加盟、上海協力機構設立
2002年 胡錦濤・共産党中央総書記
2012年 習近平・共産党中央総書記(13年国家主席)

2.国家統治機構

元首

 国家主席。現在は習近平共産党中央総書記

議会

  • 全国人民代表大会(全人代)が国会に相当。年一回開催され、憲法改正、基本法制の制定、国家主席の選任、首相と閣僚の指名などを行う。
  • 全人代の常設機関として常務委員会がある。

行政

  • 国務院が内閣に相当。首相、副首相、閣僚などで構成され、全人代に対して責任を負い、行政を司る。
  • 行政機構は28の省、委員会よりなる。

司法

  • 裁判制度は、最高人民法院(最高裁)、各級人民法院(高裁、地裁に相当)の二審制。
  • 最高人民検察院(最高検)、地方各級人民検察院(地検)などで構成。

憲 法

1982年憲法 文革色を一掃、近代化路線を盛込む。
1993年憲法修正 「社会主義市場経済」を導入。
1999年憲法修正 マルクス、レーニン、毛沢東に登 小平理論を加える。
2004年憲法修正 江沢民前国家主席の「三つの代表」思想を追加。

3.政治体制

政体

 人民民主共和制。共産党の一党支配による社会主義国。

主な政党

中国共産党 最高の権力は、中国共産党にあり、その中枢は、中央総書記が主宰する政治局常務委員会(7人)にある。現在の総書記は習近平国家主席。続いて、政治局員(25人)、書記局書記(7人)など。全国代表者大会(党大会)は5年に一回、これに次ぐ中央委員会はほぼ毎年開催される。もう一つの権力の頂点に中央軍事委員会があり、現在は、習近平中央総書記が兼任している。人民解放軍はこの委員会の下にある共産党直属の軍隊である。労使を含むすべての国家組織は共産党の機構と表裏一体である。

4.人口動態

  • 2010年末の国勢調査では、香港とマカオ、台湾を除く中国本土の総人口は約13億7,604万人。伸び率は低下。1979年からの一人っ子政策で、14歳以下の割合が6%減少、60歳以上の割合は13.3%となり約3%上昇。2016年1月には「一人っ子政策」は撤廃された。
  • 郡市部の人口は6億6,557万人と、前回調査から約2億人増え、農村部の人口との割合がはじめてほぼ半々になった。

5.産業構造と就業構造

主要産業

  • 労働集約・外需主導型産業がけん引する「世界の工場」として第二次産業を中心に発展してきたが、2013年に第三次産業の比率が第二次産業の比率を逆転。2015年で第一次産業(名目GDPの9.0%)、第二次産業(同40.5%)、第三次産業(同50.5%)となっている。

就業者数

  • 就業者数は7億7,661万人(ILO 2014年)と多いが、労働力需要の増加により、労働力不足になっている。

6.経済状況

経済情勢

  • 中国では、景気は緩やかに減速している。地域や業種等によって景気動向にばらつきがあり、例えば製造業を始めとする第二次産業は減速する一方、金融、サービスを始めとする第三次産業は堅調であるなど、「まだら模様」の状態にある。
     また、株価の乱高下や人民元安の進行など急激な変動が発生し、各種経済指標の鈍化等と相まって、中国経済の先行きに懸念を有する見方が強まっている。
  • 政府は、中国経済の現状を「新常態(ニューノーマル)」と位置付け、中長期的には構造改革を通じて従来の投資・輸出主導の高速成長から消費・内需主導の中高速成長に経済発展モデルの転換を図り、同時に短期的には景気刺激策によって持続的な安定成長の確保を目指している。

所得の動向等

  • 一人当りGDPは約7,990ドル(2015年、IMF)で中進国のレベル。

7.支援組織、国際産業別労組(GUFs)の活動

現地協力・支援活動実施

  • FES(ドイツ)、ACILS(米国)、LO(ノルウェー)、LO-TCO(スウェーデン)、FNV(オランダ)、CLC(カナダ)が教育・支援活動を展開。

現地事務所設置

  • 上記のうち、FESが北京と上海に現地事務所を設置して活動を続けている。

8.組合活動

ナショナルセンター

  • 中国の労働組合は、共産党の指導を受けて活動することが基本。「改革開放」以降、市場経済化のなかで新たな役割も担う。
  • 主要な活動として、職場における労働者の権利の擁護、労使関係の調整、雇用の促進、労働者の福祉と保健の増進などがある。

産業別、地方別の状況

  • 10の産業別組織(産業別工会委員会)と、31の地方組織がある。
  • 地方は、省レベルの組織、県・市レベルの組織がある。
  • 企業・事業所レベルの組織(「基層工会」)は184万5千、工会会員数は全国で約2億9千万人といわれる。

9.労使紛争の状況

  • 労働紛争受理件数は、2007年には35万件、2008年には69.3万件となった(約2 倍に急増)。背景には労働契約法の施行による労働者の権利意識の高まり、また、労働紛争調停仲裁法の施行により、仲裁料が無料とされたことなどがあるとされる。
     2010年には、主に中国南部で、日本や台湾などの外国系企業を標的として、ストライキ・抗議行動などの労働紛争が多発した。賃上げ目的のものが多く、企業が賃上げに応じることで終息している。
     一方、近年の労働紛争の頻発を背景として、中国政府は賃金に関する労使間の協議のルールを定めた「賃金集団協議制度」の普及を進めている。この制度は、2000年に労働・社会保障部(当時)が定めた規則で、従業員代表と、企業代表が、企業内部の賃金分配制度、賃金分配方法、賃金所得水準などについて協議を行い、賃金集団契約を締結する枠組みである。中国政府は、この制度の普及を進めることで、ストライキなどの賃金に関する集団労働争議を防ぐことを目指している。
     企業には労使関係の安定化を目的に工会との団体交渉への対応が義務付けられる一方で、団体交渉に至る手続や、労働者による暴力行為・破壊行為などの罰則が明文化された。

10.最低賃金制度と労働・社会保障法制

最低賃金

  • 最低賃金基準については、国の第12次五か年計画(2011-2015年)において、「年平均13%以上引き上げること」が政策目標として明記されていたが、第13次五カ年計画(2016-2020)では、同指標は削除され、賃金収入分配制度改革の深化等について提起されている。
     しかしながら、2012年のジニ係数は0.47と2009年からわずか0.02ポイントの低下にとどまるなど必ずしも所得格差の是正は進んでいない。この背景には「都市単位」の平均賃金が最低賃金とほぼ同等の水準で上昇してきたことがある。
中国の最低賃金2016
地域 省・都市等 賃金額
(中国元)
実施年月 上昇率(%)
東部 北京市 1,890 2016年7月 9.9
天津市 1,950 2016年7月 5.4
上海市 2,190 2016年4月 8.4
江蘇市 1,770 2016年1月 8.6
深圳市 2,030 2015年3月 13.0
中部 河南市 1,600 2015年7月 14.3
東北部 遼寧市 1,530 2016年1月 17.7
西部 重慶市 1,500 2016年1月 20.0
新疆 1,670 2015年7月 9.9
チベット 1,400 2015年1月 26.3
労働・社会保障法制
  • 主な、労働・社会保障法制は次の通り。
    「工会法」(2001改正)「労働争議調停法」(2008)
    「労働法」(1995)、「労働契約法」(2008)
    「障碍者雇用法」(1991)、「高齢者権益法」(1996)
    「労働安全法」(2002)、「労働災害法」(2003)
    「最低賃金規定」(2004)、「社会保険法」(2010)

11.その他

JILAFの事業

  • 招へい事業は1997年から開始。これまでに205人(男性120人、女性85人)を招へい(2016年度末現在)。
  • 現地支援事業は1997年から現地セミナーを開始。テーマは「労使関係と団体交渉」(1997年~99年)、「市場経済下の労働運動の労使関係」(2000)、「労使関係」(2001~03)、「中小企業組織化」(2001、02)、「労使関係と生産性」(2010)。参加型プログラムは、「職場環境改善」(2002~2006)。

日本のODA方針

  • 基本方針:中国の開発に資する支援が一定の役割を果たしたことを踏まえ、同国に対するODAは、我が国国民の生活に直接影響する越境公害、感染症、食品の安全等協力の必要性が認められる分野における技術協力や草の根・人間の安全保障武将資金協力などの限られた分野での協力を実施することとしている。また、対中ODAの大部分を占める技術協力については、日中双方が 適切に費用を負担する方法を段階的に実施している。